新規IPO ソレイジア(4597)の例。
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新規IPO銘柄の株価は、どのように動くのか。
2017年3月24日に東証マザーズに上場した、ソレイジア(4597)の株価の動きを参考に見てみよう。
ソレイジアは、ガン治療の副作用を抑える薬を扱うバイオ関連企業だ。
ソレイジアは自社で薬を開発するのではなく、世界中のバイオベンチャーから有望な化合物を買いつけて、日本とアジアで販売するというビジネスモデルだ。
大株主には、中国ビジネスが得意な伊藤忠商事がついており、近い将来、アジアで大きな利益を見込めそうな企業だ。
さてこの新規上場のバイオ関連銘柄、ソレイジアの株価の動きはどうなるのか。
ソレイジアのIPO初日前の状況をまとめると、以下のようになっている。
ソレイジア IPO前日の状況 まとめ
公開株数 | 19,437,500株 |
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公開価格 | 185円/株 |
吸収金額 | 3,595,937,500円 |
オーバーアロットメントによる売り出し | 2,915,600株 |
公開後の総株式数 | 84,045,803株 |
ソレイジア、上場初日
ソレイジアの株価がどうなるか。
実際の状況を見る前に、事前情報をまとめておこう。
まずIPO銘柄は、売り出し前に新規上場企業が目論見書を提出して、各証券会社に買い手を見つけてもらう。
そして証券会社からの注文数から公開価格を決定して、上場日の一営業日前に新規公開株の受け渡しを行う。
ソレイジアの場合は、目論見書(もくろみしょ)で約30億円の資金調達を目指して募集をかけた結果、 公開価格は185円に決まり、約37億円超の資金調達になった。
これによって市場に公開された新規公開株は2,000万株弱。
さらにオーバーアロットメントによる売り出しが、その15%にあたる300万株弱。
つまり最大で、2,300万株弱が株式市場に出回ることになったわけだ。
こういう状況で迎えたIPO初日、初値は234円で始まった。
公募価格が185円だから、約50円ほど高値で売買が始まったわけだ。
初日の5分足チャートがこれだ。
新規IPO 上場初日の5分足チャートの例(ソレイジア 17/03/24金曜日)
初日は、売り注文累計は200万株前後で推移、買い注文累計は600万株前後で推移。
寄りつきの売りが止めば、株価上昇に転じる感じだったが、その通りになった。
初日は226円まで押した後、279円まで上昇し、結局272円で引けた。
出来高は約7,300万株で、公開株数+売り出し2,300万株のおよそ3倍になった。