踏み上げ相場は、逆日歩10倍適用を乗り越えたところから始まる?

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踏み上げ相場は、逆日歩10倍適用、増し担保規制、株価2倍など、様々な節目を超えて上昇していく。

 

最初は材料や思惑、低PBRの割安感で買いが入って株価が上昇した。

 

しかしカラ売りが積み重なると、貸株注意喚起が出て売り禁になり、逆日歩10倍適用という風に踏み上げ材料が出てきて、思わぬ高値まで株価が上がる。

 

こうなるともう、あとはどこでこの踏み上げが終了するかだ。

 

そこで参考ととなるのが、カラ売り残高と貸株不足の変化だ。

 

2016年7月に踏み上げ相場となったサノヤスHDの場合は、次のように推移した。

 

融資・貸株残高の推移(日証金HPよりキャプチャ)

※最初のストップ高は7月12日。その翌日からの情報。

 

まずストップ高翌日(初動2日目7/13)に、200万株以上のカラ売りが入った。

 

貸株不足は213万株になり、大引け後に、貸株注意喚起が出た。

 

初動3日目(7/14)には、カラ売りがさらに100万株以上増えた。

 

貸株不足も354万株まで増えて、昼休みに売り禁が出た。

 

さらに大引け後に最高料率10倍適用(逆日歩10倍)が日証金から発表された。

 

初動4日目(7/15)は、逆日歩10倍効果で、貸株返済(カラ売りの買い埋め)が125万株も行われ、貸株不足は252万株まで減った。

 

その結果、カラ売り持ち越し分の逆日歩は、満額の20円ではなく2円になった。

 

ところがここからが本格的な踏み上げで、この日に持ち越したカラ売りには、なんと36円もの逆日歩が付いた。

 

たった10分足らずの売買で、30万株もの買い玉が売り埋めされ、カラ売りも30万株ほど増えて、貸株不足がまた300万株台に戻ったのだ。



踏み上げ相場は、どこで終わるのか?

木曜日の大引け後に、逆日歩10倍適用が発表され、金曜日の大引け後には、増し担も発表されたサノヤスHD。

 

3連休を挟んで、週が替わった5日目(7/19)は、寄りついてから、10分足らずでストップ高に貼り付いて、そのまま大引けを迎えた。

 

このわずか10分の間に、買い玉が30万株利確され、売り玉が30万株増えた。

 

そして貸株不足は、再び300万株台に戻った。

 

この日は火曜日で、カラ売りを持ち越すと逆日歩が3日分付く日だったので、大口の投資家や仕手筋の連中が、どう動くかが大きな問題だった。

 

そして実際に起こったことを日証金のデータから読み取ると、どうも大量の建玉を売り埋めして、代わりに現物で株を買い上げるということをやったらしい。

 

つまり信用買いを現物買いに置き換えることによって、貸株不足を増やしにかかったわけだ。

 

その結果、逆日歩10倍適用の威力が炸裂し、たった一晩持ち越すだけで、36円もの逆日歩が付いた。

 

制度信用で買ったトレーダーは、一株あたり36円を受け取り、含み益を大きく増やした。

 

逆に制度信用でカラ売りしたトレーダーは、一株あたり36円、含み損が増えた。

 

ストップ高で80円踏み上げられた上に、さらに36円も増えるのだからたまらない。

 

そうしてますます買いの勢いが増し、強烈な踏み上げが週末まで続いた。

 

サノヤス 逆日歩の推移

踏み上げ相場の終わり

 

しかし残念ながらこの勢いは、3週目の月曜で終了した。

 

というのも週末に任天堂の担当者が「ポケモンGOの業績寄与は限定的だ」という公式発表を出したことがキッカケで、ポケモンGOバブルは、あっと言う間に弾けた。

 

そして翌月曜日は、特売り状態からストップ安まで押し込まれて、「相場の終わりを告げる大陰線」になった。

 

こういう場合、翌日も大幅マイナスのパターンが多いが、やはりそうなって、この踏み上げ相場は終了した。

 

私はストップ安初日に何が起こったのか理解できず、利確チャンスを逃した。

 

そして火曜日のストップ安で辛うじて利確出来た。

 

初動前の株価からはもう、株価が5倍になっていたから、峠を越えるのも時間の問題だったのだが、2週間も上がり続けてた株だからと、終演に気づくのが遅れたらしい。

 

サノヤスの日足チャート(2016年7月から8月まで)


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