ラオックスの奇跡?ボロ株でも化けることがある
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ボロ株とは、株価が100円以下の、超々低位株のことだ。
もちろんボロ株と言っても、初めからボロ株だったわけではない。
株式上場時は、遥かに高い株価で、それが長期低迷時期を経て、ボロ株になっていくのだ。
しかしそんなボロ株企業に落ちぶれても、新しい成長分野に活路を求めれば、日の目を見て復活することもある。
経営者が変わって、新しい方針が大当たりしたら、注目を集める様な企業に生まれ変わることもある。
一例を挙げれば、ラオックスという企業は、秋葉原にある家電量販店の一つだった。
70年代からは店舗を拡大し、2000年には年商2,000億円を誇る、家電量販店チェーンになった。
ところが激しい家電量販店間の競争に敗れ、地方や郊外の店舗を全閉鎖する羽目に。
株価も100円を割るボロ株となり、2009年にはとうとう、中国の最大手家電量販店チェーンに買収されるところまで落ちぶれた。
しかし買収後の社長に就任した羅社長は、中国からの観光客向け免税店として、ラオックスを再生させることに成功した。
増加する中国観光客向けの品揃えや、いち早く銀聯カードなどの導入し、中国観光客の利便性を優先した。
株式市場では、インバウンド消費(海外旅行者の消費)が話題やテーマになり、免税事業や中国観光客向けサービスを行う企業の株は、軒並み上昇した。
2015年には「(中国人観光客の)爆買い」が流行語大賞になって、ラオックスの羅社長が記念の盾を受け取ったくらいだ。
ということで、ラオックスの株価の推移を見てみるとこうなる。
ラオックスの株価 月足チャート
中国資本の傘下になったのが2009年だが、2008年のリーマンショックの影響で、なかなか株価も上がらなかったが、2014年半ばから株価が上昇しはじめた。
約1年で株価が5倍になってるね。