踏み上げ相場が起こる条件とは

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踏み上げ相場とは、カラ売りが積み上がった結果、カラ売りの買い戻しで株価の上昇が加速される相場だ。

 

踏み上げ自体は、低位株などでは毎月のように起こっているが、「相場」というような一週間以上騰がり続ける事態は、年に数回くらいしかない。

 

というのも踏み上げ相場が発生するには、色んな条件が重ならないと難しいからだ。

 

踏み上げ相場が起こる条件の一つは、低位の貸借銘柄であること。

 

低位株は、単元株価が安いので、大勢のトレーダーが参加しやすい。

 

そして材料があれば、たくさんのトレーダーが集まってきて、値上がり率ランキング上位に載り、1週間で2倍になることもよくある。

 

カラ売りが関係するので、当然カラ売りができる貸借銘柄であることも必要だ。

 

低位株でも、東証一部銘柄なら、カラ売り可能な銘柄も多い。

 

2016年7月に踏み上げ相場になったサノヤスHD(7022)も、タンカーやバラ積み船(コンテナ船)を作る造船会社で、東証一部の貸借銘柄だった。

 

次に、人気がさほど無い銘柄で、材料が出て急騰しても、すぐにカラ売りで株価が抑えられて下がってしまうような銘柄。

 

日足チャートで見ると、上ヒゲが何本も出ているような銘柄。

 

上ヒゲというのは、買いが入っても、売りが殺到して売り潰されていることを示す。

 

こういう上ヒゲ銘柄は、カラ売り師達の絶好のターゲットで、株価が吹き上がると、すぐに売りが出て売り潰されてしまうのだ。

 

さらに浮動株が少なくて、株が買い集められやすい銘柄も、可能性が高い。

 

浮動株が多くてジャブジャブだと、株価が上がってもすぐに売りが出て、なかなか株価が上がらない。

 

これでは踏み上げが起こりにくいので、踏み上げ相場にはならないのだ。

 

あとはPBRが0.5以下で、株価の水準が低すぎる場合も、狙われやすい。



逆日歩10倍適用でも踏み上げにならないことも多い。

踏み上げ相場になって、株価が何倍にもなるケースは、一年のうちでも数銘柄しかない。

 

というのも踏み上げ相場になるケースは、いくつもの条件が重ならないとダメなのだ。

 

踏み上げ相場になりやすい銘柄というのは、東証一部の低位株で、カラ売り可能な貸借銘柄。

 

さらに時価総額が小さくて浮動株数が少ない銘柄で、たとえれば数億円もあれば、貸株を全部買い占められそうな銘柄。

 

しかしそういう条件が揃っていても、単に売り禁になったり、逆日歩10倍適用になっただけでは、なかなか踏み上がらない。

 

逆日歩10倍適用が発表になって、銘柄掲示板が一晩中大賑わいしていても、翌日、寄り天から大幅マイナスになるようなこともよくある。

 

だから買った株が踏み上げ相場になったら、ラッキーだと思うしかないし、逆日歩10倍適用が発表されても、株価が上がらないこともあるって事は知っておいた方が良い。

 

実際、10倍適用が発表された後に、買い玉が急激に増えて、株不足が一日で解消し、逆日歩が1銭も付かないようなこともよくある。

 

踏み上げ相場というのは、カラ売りされた分の株を仕手筋や大口投資家が買い占めてしまって、高値になるまで買い戻させないというパターンで起こるので、株を売りたい人が多ければ、踏み上がらずに終わってしまうのだ。


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