ソレイジアが日経平均に連動するようになった理由
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上場3週目のソレイジア・ファーマは、新興銘柄だというのに、日経平均に連動するようになってきた。
新規IPO株というのは、独特の値動きをする。
さらにマザーズやJASDAQなどの新興株も、独特の動きをする。
なので新規IPO銘柄で新興株のソレイジアは、通常は日経平均の値動きには連動しないはずなのだ。
ソレイジアが日経平均に連動するようになったのには、2つの要因が影響していると考えられる。
まず一つは、上場後の激しい売買で、上場以前のステークホルダーが、手持ちの株を利確し終わったこと。
上場直後の株価というのは、上場株特有の値動きをする。
公開株を手に入れたトレーダーは利益確定のチャンスを狙って売りを出してくるし、株価が上昇すればオーバーアロットメントによる売り出し(冷やし玉のカラ売り)も出てくる。
つまり新規公開株を買いたい連中と、大量に売りたい連中が激しく激突するのが新規公開株の株価で、日経平均株価とは全く連動しない。
さらに株価が上昇して公募価格の1.5倍になると、ロックアップ条件が解除されて、VC(ベンチャーキャピタル)などの大口株主達も、株を売り出してくるから、頭をドーンと押さえられてしまう。
しかし時間がたつにつれて上場前のホルダーは利確していくので、通常の売買になっていく。
一種の「日柄調整」のようなもんだね。
上場第4週目のソレイジアの株価の動き
前週(上場3週目)は火曜日に385円の上場来高値を記録するも、400円の大台直前で失速して、一時300円も割る状態だった。
4週目は、どこまで株価を戻せるか、400円の大台を超えるかが焦点だったが、幸いにもギャップアップスタート。
ソレイジア 上場12日目 5分足チャート(17/04/10・月曜日)
ソレイジア 上場13日目 5分足チャート(17/04/11・火曜日)
月曜日に350円を上回り、大引け直前に400円を突破し上場来高値更新。
ドナルド・トランプ大統領が艦隊を派遣
上場したばかりの新興銘柄のソレイジアが、なぜ日経平均に連動するのか?
もう一つの要因は、売買に参加しているトレイダー達の属性だろう。
新興株にしか興味が無いトレーダーであれば、日経平均が上がろうが下がろうが需給だけで売買を行うから、日経平均は関係ない。
それが連動しているわけだから、ソレイジアの株を売買しているトレーダーのかなりの部分が、普段は東証一部銘柄を売買しているトレイダー達だということだ。
ソレイジアは上場以来、売買代金が100億円前後で推移しており、全市場の売買代金ランキングでも、20位以内に載っている日が多く、資金量が多めのトレーダー達にも認知されているって事らしい。
そして一部銘柄を売買しているトレーダー達は、普段から日経225平均の値動きにあわせて売買しているから、ソレイジアも同じように動いてしまうって事だな。
上場4週目の値動き・後半
米国のドナルド・トランプ大統領が、原子力空母カールビンソンを中心とした打撃艦隊を日本海に派遣。
そのため有事の円買い?でドル円は円高方向がハッキリして、日経平均はダラダラ下げる展開。
ソレイジアの株価も、右下がりのバイアスがかかって推移した。
ソレイジア 上場14日目 5分足チャート(17/04/12・水曜日)
前日大引け直前に大きな買いが入り、400円の大台を飛び越えたソレイジアだったが、この日は400円を挟んで揉み合い商状になり、結局最後は売られた。
ソレイジア 上場15日目 5分足チャート(17/04/13・木曜日)
この日も
ソレイジア 上場16日目 5分足チャート(17/04/14・金曜日)
金曜日は手じまい売りもあり、日経平均も大きく下げた。
ソレイジアも売り注文数が300万を超えて、大きく下がるかと思ったのだが、なんと370円を一度も割らずに終了して、下値が相当堅いのが確認された。